ニッタは8月12日、抗体医薬品をはじめとするバイオ医薬品の製造過程で使用されるシングルユース部素材の国産化のためのパートナーシップ「J―STAC」に参画すると発表した。
「J―STAC」は医薬品製造プロセスに必要なシングルユース部素材の高い海外依存率を改善するため、国内で技術を持つ企業によって組まれたパートナーシップで、藤森工業、東京計装、藤倉コンポジット、ロキテクノが参画している。同社は、開発を加速させ高品質な製品を迅速かつ安定供給することで、医薬・医療分野の発展に貢献することを目的として参画した。
「J―STAC」の事業内容は、「シングルユース部素材の選定基準や規格試験、基準の共有」「シングルユース部素材に関する勉強会の開催」「シングルユース部素材及び周辺市場における最新技術や研究の動向の共有」「シングルユース部素材の販売促進活動」「その他、前項目的を達成するために必要な事業」となっている。
同社は、国内初のシングルユース用チューブメーカーとして、バイオ製薬用途の流体における要求を満たすように設計された樹脂チューブ製品で参画する。同チューブは、γ線やオートクレーブによる滅菌を可能とし、日本薬局方や米国薬局方をクリアしている。
同社は日本における樹脂チューブのパイオニアとして、半導体製造装置などで長年培われた技術で、医薬・医療分野での貢献を目指すとしている。