ゴム用機械特集 関西ロール 修理や改造の需要が増加傾向に ロール等の中古機販売に注力

2022年09月06日

ゴムタイムス社

 関西ロール(大阪市大正区、髙木康彦社長)は「メイドインジャパンのものづくり」にこだわり、ロール混練機やゴム加工機械の販売・製造、ロール機用安全装置「MKブレーキ」の販売などを通じて、生産現場での安全・安心を支え続けている。

 今期の上半期(1~6月)の動向では、受注は堅調に推移しているものの、半導体の部品不足などの影響で期をまたいで来期の売上に計上されるケースが多いという。また、コロナ禍でロール機用安全装置「MKブレーキ」が海外の渡航制限により厳しかったが、今期はWEB対応することで、需要が徐々に回復している傾向だ。さらに、5月の連休以降、一般工業部品分野やメディカル分野、半導体材料分野などの引き合いが増えており、髙木社長は「コロナ禍で、お客様が設備投資を抑えた反動がきたのではないか」と捉えている。
上半期の製品別の販売構成比を見ていくと、ミキシングロール(高性能ロール)とテストロールが60%、「MKブレーキ」が10%、加硫缶(圧力容器)10%、ラム式押出機や定量カッター機などその他特殊機器が残りの10%を占めている。

 今期の需要の特徴として、ロールを中心とした改造や修理の需要が増えているほか、半導体材料に関する樹脂の需要も増加傾向になっている。
最近では収益性を高めるため、中古機の販売に注力していく。具体的には8月以降、同社製の8インチの高性能テストロール機や定量カッター機などの中古機をオーバーフォールして中古機の情報をホームページに案内をしていくという。

 また、注力製品である高品質・高性能を維持したまま低コストと短納期を実現した「ゴム・樹脂用6インチスタンダードテストロール機」の販売が好調なことを受け、8インチのモデルを来春に販売する計画だ。8インチスタンダードテストロール機について、「6インチロールは年間5~6台の受注があり好調だ。このたび、お客様の要望に応えて8インチロールを販売する。8インチロールは樹脂分野のお客様が使用することが多く、中小企業向けに購入しやすいように価格も抑えた価格になっている」(髙木社長)。

 通期の見通しは部品不足の影響で、減収減益と厳しめの予想をしているが、受注の伸びが堅調に推移していることから、来期は増収増益を見込んでいる。同社は更なる売上増を目指すべく、高性能デモロール機をはじめ、ゴム・樹脂用6インチスタンダードテストロール機、MKブレーキなど「メイドインジャパンのものづくり」を進めながら、着実に利益に結びつけたいとしている。

スタンダードモデル8インチ発売へ

 

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