ブリヂストンは9月6日、同社のグループ会社であるブリヂストン ド ブラジル インドゥストリア イ コメルシオ・リミターダが、ブラジルで乗用車用タイヤ及び小型トラック用タイヤを生産するバイーア工場の生産能力増強を決定したと発表した。
今回の投資金額は約2・7億ブラジルレアル(約73億円)で、2021年7月1日に発表した生産能力増強の投資金額と合算すると、総投資金額は約9・7億ブラジルレアル(約262億円)となる。2024年第1四半期までに増強を開始し、2024年末までにバイーア工場の生産能力は現在の年間約350万本から約500万本となる予定。
バイーア工場の生産能力増強は、北米・中南米を合わせた米州地域の乗用車用高インチタイヤの「創って売る」体制を強化し、さらに「EV時代の新たなプレミアム」として位置付けている環境性能と運動性能を両立し、EV航続距離の延伸へ寄与するENLITEN技術へも対応するものとなる。また、米州における地産地消率を向上していくことで、地産地消を前提とした生産体制であるグローバルタイヤフットプリントの構築に繋げていく。現在の米州地域における地産地消率は約90%だが、同社は今後、米州市場での拡売へ対応し、乗用車用タイヤの地産地消率グローバル95%を実現していく。
今回の生産能力増強により、バイーア工場における雇用が約1300人から1560人以上となる。同社は、地域の雇用促進、地域社会と共同で工場周辺地域の緑化や生物多様性保全プログラムを実施するなど、地域社会に寄り添い貢献すると共に、技術&イノベーション、サステナビリティの観点においても、同社グループの重要な生産拠点として、将来のグリーン&スマート工場化も見据え、進化させていくとしている。