東レは9月5日、山梨県とサントリーホールディングスが環境調和型の持続可能社会に向け共同で取り組むことに合意し、新たに開発する大規模P2Gシステムの実証地を、山梨県北杜市内のサントリー天然水南アルプス白州工場及びサントリー白州蒸溜所(白洲工場)とすると発表した。
山梨県、同社、東京電力ホールディングス・東京電力エナジーパートナー、日立造船、シーメンス・エナジー、加地テック、三浦工業及びニチコンは、2021年9月から、グリーンイノベーション基金事業第1号案件として、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の採択を受け、コンソーシアム「やまなし・ハイドロジェン・エネルギー・ソサエティ(H2―YES)」を構成し、大規模P2Gシステムによるエネルギー需要転換・利用技術開発を推進している。
白州工場への導入は2024年度末、設備の規模は国内最大となる16MW(メガワット)級を予定しており、完成後は世界トップクラスのグリーン水素の製造・利用拠点が、山梨県の白州の地に生まれることになる。同プロジェクトにおいて、サントリーホールディングスと連携することにより、熱需要の脱炭素化が加速するとともに、グリーン水素のサプライチェーン構築に繋がることが期待される。
H2―YES加盟者は引き続き密に連携し、カーボンニュートラル社会の実現に向け、固体高分子(PEM)形水電解によるグリーン水素製造の技術開発に加え、その需要拡大に対しても、積極的に取り組んで行くとしている。