豊田合成は9月8日、同社の仕入先が構成する「協和会」により、各社が持つ生産技術などの得意分野をパネルや実物(製品)で同社に紹介する「勝ち技展示会」が初めて開催されたと発表した。
同社と仕入先とはオープンで対等な関係を基本に、製品開発や人材育成、環境負荷低減などにおける連携を通じて相互の企業体質の強化に努めている。協和会の21社が参加した今回の展示会では、BEV(電気自動車)の電池やモーターを冷却する樹脂製の冷水パイプの成形に最適な工法、AIによる画像解析を用いた外観検査装置に加え、カーボンニュートラルに向けた取り組みや生産工程での廃棄物低減など、計40事例が紹介された。今後同社は、仕入先が培ってきた知見を同社製品の付加価値向上に活かすなど、双方の競争力強化につなげていく。
同展示会は9月6日~8日、愛知県稲沢市にある同社北島技術センターで開催され、来場者は約700名に上った。参加社は、ケーアールアイ、近藤製作所、三喜工作所、三陽製作所、東海理機、北星ゴム工業、TGロジスティクス、エムエス製作所、コヅカテクノ、佐藤鉄工所、TMW、テイエスケイ、中村精工、山口精機工業、アイチシステム、鈴木化学工業所、タイセイプラス、テレコム、TGAP、東洋理工、表面研究所となっている。
なお、同社は2020年10月から、仕入先などの経営者を対象とした「経営困りごと相談室」を開設、自動車業界の動向などに造詣の深いメンバーが、経営課題の相談に対して実効性の高い解決策をアドバイスするなど、仕入先のサポートにも力を入れている。同社は今後も、日本のモノづくりを根底から支える仕入先とのパートナーシップを深化させながら、持続的な成長を目指していくとしている。