横河電機は9月26日、シェルがオランダロッテルダム港に建設するグリーン水素プラント「ホランド・ハイドロジェンI」のMAC(Main Automation Contractor)に選定されたと発表した。
ホランド・ハイドロジェンIは、洋上風力発電など再生可能エネルギー由来の電力を使ってグリーン水素を生成する。ヨーロッパ最大のグリーン水素プラントとして、2025年に操業開始予定となっている。同社は、プラント制御に関するシステムや機器を有機的に統合し、プラント操業の最適化を実現する。
ホランド・ハイドロジェンIは、ロッテルダム港の一部に建設される200メガワットの電解槽プラントで、1日あたり最大60tのグリーン水素を生成する。生成されたグリーン水素は、パイプラインを通してシェルエネルギー&ケミカルズパークロッテルダムに供給され、製油所でこれまで使用されてきたグレー水素の一部を代替し、ガソリン、ディーゼル、ジェット燃料などの生産時に発生するCO2を削減する。
中岡興志同社執行役員エネルギー&サステナビリティ事業本部長は、「当社は、社会全体がシステムとシステムを有機的に接続したSoS(System of Systems)となる世界をリードすることを目指している。水素サプライチェーンにおいては、生産、パイプライン輸送、保管、供給など、さまざまな機能ごとにオーナーが異なるシステムが存在する。お客様が脱炭素ビジネス戦略を推進し、持続可能な社会を構築する企業として価値を高めるために、当社は今後もこのようなプロジェクトを通じて、持続可能な社会の実現に貢献していく」と述べている。