ゴム・プラスチック用機械特集・ホーライ
省エネ対策にKR26シリーズ発売 フィムル・シート分野にも販売強化
㈱ホーライは自動車の大型樹脂バンパーや内装材、ブロー容器、通い箱など、硬くてかさばる樹脂製品の破砕を得意とする新型破砕機「KR‐26120‐8E×1形」を注力している。 最大の特長は、今回の節電対策などを受け、省エネを意識し、先行機の作業者と環境に優しい製品をコンセプトにした点。また新たに従来のKRシリーズ破砕機では、破砕困難だった廃材の処理を可能にし、より処理能力を高めた点。とくに近年、空力性能の向上や部品点数の簡素化にともない、より大型化する自動車PPバンパーや頑丈な通い箱など、より大型・強固な樹脂製品破砕が可能な機械のニーズの高まりを受け、開発した。用途は自動車工場や同ディーラー、食品包装分野を中心に、家電やOA機器、建材のリサイクル分野に販売拡大を図る。
■同機の特長①均一形状の破砕物=破砕物は長尺状ではなく、10㌢角程度に切断。これにより減容率が大幅に向上し後工程の細分化が容易。②小形・省スペース=据付スペースを2・5×0・85㍍角のコンパクト設計とし狭い場所に設置可能。③低動力・省エネ=既存大形粉砕機の約5分の1のモータ容量の5・5Kw低容量モータで駆動する省電力設計とした。このため維持コストが低廉。④高い安全性=投入口高さ150㎝に抑えたため、女性や小柄な作業員でも投入作業が容易で安全性が高い。また低騒音設計により作業者の負荷とリスクを低減。付加する安全装置や安全設計も充実。⑤低価格=社内比で従来型2軸破砕機の半分以下を実現。⑥低騒音・低振動=破砕時の大きな衝撃音や被処理材料が踊ることによる打撃音を低減、作業者負荷を軽減。⑦メンテナンスが容易=回転刃はボルト止め式で、取替えが容易。
業績では同社によると「上期業績(7月~12月)は前期比8割程度になったが、受注は好調な伸びをみせ、前期比プラス5%になった。また前期の下期では、震災影響を受け、厳しい状況になった。下期の予想では上期同様の受注が見込まれる」とする。
用途動向は粉砕機が好調に推移。また国内事業のソーラー関係のフィルム・シート分野の伸びがよかった。 同社は今後も粉砕機・破砕機同様に、フィムル・シート分野の高機能の光学フィルム分野、太陽光(ソーラー)発電用シート系、食品用トレー分野をターゲットに、粉砕機および粒状化加工機械販売に力を入れていく。(2011年12月19日紙面掲載)