クラレは10月5日、同社の人工皮革「クラリーノ」が、レノボ・ジャパン(レノボ)の、ノートブックPC「ThinkPad X1 Fold」のキックスタンドおよびキーボード背面に採用されたと発表した。「クラリーノ」が、レノボのノートブックPCに採用されるのは今年6月のThinkPad Z13 Gen1に次いで2シリーズ目となる。
レノボでは、ノートブックPCの性能やデザイン性に加え、環境への意識も高いユーザーに向けた新しいThinkPadの製品開発を進めてきた。今回、同社が開発した再生プラスチックを原料とする環境対応型の人工皮革「クラリーノ」のスエードタイプが、レノボの商品企画コンセプトとマッチして、画面折りたたみ式ノートブックPC、ThinkPad X1 Foldへの採用に至った。
「クラリーノ」のベースとなるマイクロファイバー不織布には、回収したペットボトルを原料とする再生PET樹脂を使用している(マイクロファイバーのリサイクル原料比率95%以上)。また、高い堅牢性を特徴とするThinkPadブランドのノートブックPCのキックスタンドおよびキーボード背面に求められる、耐摩耗性、耐薬品性などの機能性を有しながら、ソフトな肌触りと優美な外観を併せ持つ、ラグジュアリーモデルにも使用されるハイエンド向け人工皮革となっている。
同社は、創立100周年を迎える2026年までの5ヶ年計画として、中期経営計画「PASSION 2026」をスタートさせた。長期ビジョン「Kuraray Vision 2026」(独自の技術に新たな要素を取り込み、顧客、社会、地球に貢献し、持続的に成長するスペシャリティ化学企業)の実現に向けて、同社は社内外の有機的な連携を強化し、イノベーションを創出していくとしている。