NOKは10月14日、ユニバーサル マテリアルズ インキュベーター(UMI)が2022年10月7日に設立した素材・化学産業分野が投資対象の「UMI3号投資事業有限責任組合(UMI3号ファンド)」に出資したと発表した。
運用期間は10年間。同社のUMI3号ファンドへの出資約束金額は5億円で、ファンドへの出資は初となる。
投資領域は、素材・化学に関する技術を競争力の源泉とする環境・エネルギー、食糧・農業、ライフサイエンス、電子・情報、モビリティ分野の事業、及び、素材・化学分野の開発にかかる共通基盤技術となっている。
UMI3号ファンドは、UMI1号ファンド、UMI2号ファンドに引き続き、素材・化学産業における新事業創出プラットフォームの確立を目標としている。特にUMI3号ファンドでは、姉妹ファンドとしてUMI脱炭素ファンドの設立を予定しており、脱炭素分野への技術・事業への投資を強化し、素材・化学産業以外の事業会社の参画も促すことで、産業を超えたイノベーションの創出を期待している。
UMIは2021年6月に国連の責任投資原則(UN PRI)の署名機関となり、ESG課題を考慮した投資活動を進め、日本、アジアを機軸にグローバルな新事業創出を目指している。
同社は創業以来、モータリゼーションの進化に貢献すべく、有機化学の研究・開発を磨き続け、安定的に大量生産できる設備を有している。今回、同社が注力している素材・化学産業分野への投資を対象としたUMI3号ファンドに出資することにより、同社の持つ技術や設備とシナジー効果の高い技術・事業との連携を深めるため、支援することを決定した。
同社は、同ファンドへの出資を新規事業創出に向け加速する第一歩と捉えている。今後は事業のグローバルな継続的な成長を目指し、オープンイノベーションを進め、モビリティ、エレクトロニクス、化学分野の発展へ貢献していくとしている。