クラレグループのクラレファスニングは10月21日、リサイクル原料を使用したポリエステル製面ファスナー「マジックテープ」を新たに開発したと発表した。循環型社会の実現に寄与するサステナブル素材として、アパレルメーカー等に向けて、2022年11月に新発売する。
近年、循環型社会への転換が求められており、リサイクル原料を使用した製品の需要が世界的に高まっている。同社は、ウレタンなどのバックコート剤を使用しないポリエステル製面ファスナーの独自製法「Pテク」を2004年に確立した。リサイクルの妨げとなるバックコート剤が不要で、製造工程におけるCO2排出量を抑制した環境に優しい製品として評価されている。今回は、原材料の一部にリサイクル原料を使用することで、限られた資源を有効活用し、さらなる環境負荷低減と社会的ニーズに合致した製品開発を行った。
同製品は、「使用済みペットボトルを原料とする再生PET樹脂由来のポリエステル糸を約30%使用」「ポリエステル100%素材かつバックコート剤不使用のため、マテリアルリサイクルが可能であることに加え、製造工程におけるCO2排出量を約30%削減(同社比)」「有機溶剤不使用」「同社丸岡工場(福井県)で製造される国内生産品」などの特長をもつ。
同製品の用途展開としては、「アウトドア、スポーツ、一般アパレル、ユニフォーム」「シューズ、バッグ、ファッション雑貨」「その他家庭用品、産業用品等」が挙げられる。