ゴム加硫法の謎を解明 住友ゴム、東工大らと協業で

2022年11月02日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は、東京工業大学の石井佳誉教授、理化学研究所の大内宗城客員研究員らと共同で、タイヤ製造における、生ゴムに高温・高圧を加え硫黄と化学反応させるゴム加硫法の謎を解明した。

 今回の研究では、硫黄と天然ゴムの化学反応により生成される結合点において、タイヤの基本性能に影響し得る環状構造の検出に初めて成功した。

 ゴムの弾性を生み出す硫黄の架橋構造は加硫工程で形成され、タイヤの基本性能および性能持続性に影響する。硫黄はタイヤゴムを構成する原材料のうち1%程度しか含まないため、硫黄とゴムの結合点の構造はこれまで十分に解明されていなかったが、研究グループは、わずか1%で性能が変わる唯一かつ重要な原材料である硫黄に注目して研究を進めてきた。

 住友ゴム工業はこの研究成果により、タイヤ開発および周辺サービス展開のコンセプト「SMART TYRE CONCEPT」の主要技術の1つである「性能持続技術」の開発を加速させていく。

硫黄と天然ゴムの結合イメージ

硫黄と天然ゴムの結合イメージ

タイヤゴムの原材料

タイヤゴムの原材料

環状構造の発生コントロールイメージ

環状構造の発生コントロールイメージ

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