純利益は77%増 信越化学の4~9月期

2022年10月31日

ゴムタイムス社

 信越化学工業の2023年3月期第2四半期連結決算は、売上高が1兆4093億3600万円で前年同期比49・7%増、営業利益が5362億3700万円で同79・7%増、経常利益が5590億2600万円で同84・2%増、四半期純利益が3923億2400万円で同77・6%増となった。
 セグメント別のうち、生活環境基盤材料事業の売上高は6516億円で同79・0%増、営業利益は2898億円で同2・4倍となった。塩化ビニルは堅調さを持続した米国シンテック社の4~6月の実績が当該期に計上されている。7月以降の情勢は、世界的な景気後退の様相が市況に表れた。その一方でか性ソーダ市況は底堅さを維持した。
 電子材料事業の売上高は4393億円で同30・9%増、営業利益は1595億円で同34・3%増となった。、半導体市場は第2四半期もファウンドリーを中心に強い需要が継続し、シリコンウエハー、フォトレジスト、マスクブランクス等の半導体材料を最大限出荷した。希土類磁石は半導体不足による顧客の操業制限やデータセンター投資の調整があったが、総じて需要は堅調だった。
 機能材料事業の売上高は2553億円で同35・5%増、営業利益は735億円で同58・3%増となった。車載用途、パーソナルケア及びヘルスケア用途ほかの機能性用途向けの割合を適時に上げ、収益性の維持を図った。
 加工・商事・技術サービス事業の売上高は630億円で同18・2%増、営業利益は140億円で同35・0%増となった。半導体ウエハー関連容器は出荷用、工程内用ともに販売順調で、自動車用入力デバイスの販売は前年並みだった。食品包装用塩ビラッピングフィルムや建設資材など、塩ビ関連製品は改定価格が浸透しつつある。
 通期の連結業績予想については当初予想を変更し、売上・利益とも上方修正した。それによると、売上高が2兆7000億円(前回発表から1500億円増)で前期比30・2%増、営業利益が9400億円(同1150億円増)で同39・0%増、経常利益が9800億円(同1400億円増)で同41・1%増、当期純利益が6800億円(同920億円増)で同36・0%増を見込んでいる。

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