ランクセスは10月31日、同社のポリアミド6コンパウンドを使用したトラックの構造部品用キャリアが、ドイツのテクニカルプラスチック製品協会主催の2022年「GKV/TecPartイノベーションアワード」を受賞と発表した。授賞式は19日、デュッセルドルフで開催された世界最大規模の国際プラスチック・ゴム産業展「K2022」において行われた。
同構造部品は、ドイツのシステムサプライヤーであるBBPクンストストッフヴェルク・マールバッハ・バイエル(BBP)社、同社、ドイツの大手商用車メーカーによって共同開発された。
構造部品用キャリアは複数のトラックモデルに採用されている。同構造部品は走行中、動的な力に加えて、アセンブリ全体の重量が大きく結合箇所が少ないため、大きな機械的荷重がかかる。
BBP社および同社は、高コストの金属補強を不要にすることを目標に、高い動的荷重に耐え得る射出成形部品のコンセプト案を共同で考案した。素材には35%重量の短繊維ガラスで強化した「デュレタンBKV35H2・0 901510」ポリアミド6コンパウンドが使用された。同社は設計提案に加えて、構造部品設計のためのシミュレーションのノウハウも提供した。
射出成形したキャリアは、繊維の配向、厚み、反りなどを容易に再現することができる。同社は、サイクルタイムが短縮され効率化が実現できるとしている。