BASFは10月31日、同社、メルセデス・ベンツ、Pyrum Innovations AG(Pyrum)、WITTE Automotive(WITTE)が、材料の資源を循環させ、マスバランス方式のプラスチックから自動車部品を製造することに成功したと発表した。
同社は、メルセデス・ベンツの一部モデルのドアハンドル用プラスチックを製造するため、Pyrumで廃タイヤから生成した熱分解油と、農業廃棄物および食品残渣からのバイオメタンを代替原料として、マスバランス方式で組み合わせた。その結果生まれた30%ガラス繊維強化のUltramidポリアミド6は、最高品質のプラスチックと同じ特性を備えており、要求の厳しい自動車部品に理想的な材料となっている。
廃タイヤ由来の熱分解油や有機廃棄物から生成したバイオメタンは、化石原料の代替としてバージン材同等の特性を持つプラスチックを製造することができる。
今回のパートナーシップによるアプローチは、ドイツのデュッセルドルフで開催されたK2022において、発展的アプローチに関する展示とともに専門家による講演で紹介された。同社はK2022において、よりサステナブルなプラスチック産業の実現に向けて同社が定めた道のりであるプラスチック・ジャーニーを紹介した。プラスチック・ジャーニーは、プラスチックのMAKE(製造)―USE(使用)―RECYCLE(リサイクル)の3段階で構成されている。