日本ゼオンは10月25日、同社のS―SBR製造販売会社であるZeon Chemicals Singapore(ZCS)は、今年10月2日に、Shell Eastern Petroleum(Shell社)と、バイオマス由来のブタジエン(サステナブルブタジエン)の調達に関するMemorandum Of Understanding(MOU)を締結したと発表した。ZCSは、サステナブルブタジエンを用いたS―SBR(溶液重合スチレン・ブタジエンゴム)の生産販売に向けた検討を進めていく。
同社では、2021年度よりスタートした中期経営計画の全社戦略として「カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーを実現する『ものづくり』への転換を推進する」を掲げており、重要な施策のひとつとしてサステナブルな原材料への転換に取り組んでいる。
S―SBRは主に低燃費タイヤに用いられ、今回の取り組みを通じて、低燃費による走行時のCO2排出量低減に加え、原材料のサステナブル化により「持続可能な地球」と「安心で快適な人々の暮らし」に貢献する。
同社は、バイオマス由来原材料に関する国際的な認証取得を目指して準備を進めており、サステナブルブタジエンを用いたS―SBRは認証された製品としての販売を検討しているとしている。