医療機器事業は増収減益 不二ラテックスの4~9月期

2022年11月08日

ゴムタイムス社

 不二ラテックスの2023年3月期第2四半期連結決算は、売上高が41億7100万円で前年同期比1・4%増、営業利益は3億7300万円で同12・2%減、経常利益は3億6900万円で同9・4%減、四半期純利益は2億5700万円で20・8%増となった。

 セグメント別では、医療機器事業は売上高が12億4500万円で同8・9%増、セグメント損益は5400万円の損失(前年同期は2400万円の損失)となった。セグメント損益は、主にコンドーム在庫の洗替評価実施に伴う原価増要因により損失となった。
 主力のコンドーム事業は生産調整等により減収となったが、新素材コンドームSKYNや検査薬等の商品群の好調な売上により補完した。また、メディカル製品は欧州向けの販売が好調で事業売上を牽引した。利益面では不採算製品の見直し、販売費節減へ継続的に取り組み一定の成果がみられた。また、メディカル製品については、生産部門・販売部門一体となった効率化、費用削減、生産歩留まり向上策により、前期比増益となった。

 精密機器事業の売上高は25億9600万円で同3・7%減、セグメント利益は6億円で同10・5%減となった。
 同事業は業績が非常に好調であった前期実績と比べて減収減益となったが、幅広い業種の取引顧客基盤を活かして、部材不足等による一般産業機械市場の需要減を住宅関連市場向け等で補完することにより、社内業績計画は順調に進捗している。物価高による消費低迷や金融引き締め策による景気後退懸念など受注減少要因が顕在化しつつあるが、とりわけ海外向け取引では昨年同様、売上が好調に推移した。利益面では売上減少に伴う減益に加えて、原材料費高騰による製造費用の上昇や、生産品目の構成変化に伴う生産効率の差異が要因となり、原価率は社内計画値を達成しているものの、前期実績対比では上昇した。 

 2023年3月期通期の連結業績予想は、売上高が81億円で0・6%減、営業利益は5億円で5・5%減、経常利益は4億6000万円で5・4%減、当期純利益は3億2000万円を見込んでいる。

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