高機能プラは6割減益 住友ベークライト4~9月期

2022年11月08日

ゴムタイムス社

 住友ベークライトの23年3月期第2四半期業績は、売上収益が1434億7000万円で前年同期比11・8%増、事業利益は126億5700万円で同7・4%減、営業利益は124億8200万円で同7・7%減、四半期利益は92億3000万円で同10・2%減となった。
 セグメント別では、半導体関連材料は、売上収益が418億4000万円で同14・5%増、事業利益は87億9300万円で同8・2%増となった。 主力の半導体封止用エポキシ樹脂成形材料は、前年度好調だったパソコンや中国製スマートフォンなど民生用の需要が反落し、在庫調整局面に入ったことから販売数量は若干減少した。売上収益は原料価格上昇に伴う価格改定と円安影響により増加した。
 感光性ウェハーコート用液状樹脂は、主要用途のメモリー需要が好調持続し売上収益は大幅に増加した。
 高機能プラスチックは、売上収益が508億1700万円で同12・2%増、事業利益は11億5200万円で同65・3%減。工業用フェノール樹脂およびフェノール樹脂成形材料は、中国での新型コロナ感染再拡大による経済環境の悪化影響で電子・電機部品向けの販売数量が大幅に減少した。
 自動車部品向けの販売も半導体不足による減産状況が解消されるまでに至っておらず販売数量は減少した。原料価格上昇に対応して製品価格の改定に努めたこと、急速な円安が進行したことにより売上収益は増加したが、販売数量の減少分をカバーできず事業利益は前年同期を大きく下回った。銅張積層板は、車載向けの販売数量は減少したが、エアコン用、LED照明用基板の販売好調と円安効果により売上収益は増加した。
 クオリティオブライフ関連製品は、売上収益が504億7400万円で同9・3%増、事業利益が44億9100万円で同14・6%増。医療機器製品は、国内市場向けは主力の生理食塩液の需要減で販売実績は前年同期並みだった。しかし、北米向けの採血キット、アジア向けの血液バッグなど輸出販売が好調なことに加えて、北米の製造拠点での販売も好調に推移し売上収益は大幅に増加した。
 22年3月期の連結業績予想は直近公表されている数値から変更はなく、売上収益は2900億円で前期比10・2%増、事業利益は285億円で同7・6%増、当期純利益は210億円で同14・8%増を見込んでいる。

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