帝人の2023年3月期第2四半期連結決算は、売上高が5104億5300万円で前年同期比12・6%増、営業利益は142億3100万円で同54・8%減、経常利益は199億986万円で同38・7%減、四半期純利益は75億7500万円で同64・9%減となった。
セグメント別では、マテリアルセグメントは、売上高が2326億円で同21・9%増、営業損失は45億円で増収減益となった。自動車用途・航空機用途を中心に需要堅調で販売量は増加した。為替影響による収益押し上げ効果はあったものの、米欧拠点での労働需給逼迫による生産性悪化や中国ロックダウンによる工場稼働率低下、原燃料価格高騰および物流費増等が利益に影響した。
ヘルスケアセグメントは、売上高が787億円で同9・4%減、営業利益は147億円で同39・4%減で減収減益となった。糖尿病治療剤の販売や在宅医療機器のレンタルは堅調な一方で、医薬品フェブリクは、6月の後発品参入により販売量が減少した。
繊維・製品セグメントは、売上高が1584億円で同18・7%増、営業利益は53億円で同47・8%増。産業資材分野は、水処理フィルター向けポリエステル短繊維、自動車関連部材、人工皮革は堅調に推移した。衣料繊維分野は、欧米・中国向けのテキスタイル・衣料品の販売が好調に推移。原燃料価格や物流費の高騰、円安影響による仕入れコスト上昇が業績に影響したものの、繊維原料・テキスタイルの販売価格改定を遂行した。
ITセグメントは、売上高が273億円で同0・1%減、営業利益は35億円で同27・3%減。ネットビジネス分野では、電子コミックサービスにおいて広告宣伝活動の強化を継続した。ITサービス分野では、企業向けは堅調に推移した一方で、ヘルスケア事業に新型コロナウィルスの影響があった。
通期の連結業績予想は、売上高が1兆500億円で前期比13・4%増、営業利益は250億円で同43・4%減、経常利益は290億円で同41・6%減、当期純利益は160億円で同30・9%減を見込んでいる。
2022年11月09日