タイヤ事業は増収減益 住友ゴム工業の1~9月期

2022年11月10日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業の22年12月期第3四半期決算(IFRS)の売上収益は7815億1200万円で前年同期比18・9%増、事業利益は123億7400万円で同61・4%減、営業利益は98億3600万円で同67・1%減、四半期利益は143億7200万円で同30・7%減となった。
 第3四半期の事業利益の増減要因を見ると、価格は508億円、数量・構成他は242億円、スポーツ事業は11億円の増益要因となった。一方、原材料で554億円、海上運賃は239億円、直接原価は92億円、固定費は24億円、経費は29億円、産業品他は9億円の減益要因となり、合計で197億円の減益となった。
 セグメント別では、タイヤ事業の売上収益は6612億9200万円で同19・8%増、事業利益は34億600万円で同85・4%減。国内新車用の足元は前年同期を上回るなど若干の回復傾向はみられるが、累計販売は前年同期を下回った。
 国内市販用は、夏タイヤでは新商品のグローバルフラッグシップタイヤやプレミアム商品の販売が好調に推移。冬タイヤは年初の降雪の影響に加え、値上げ前の仮需発生で販売が好調に推移した。
 海外新車用はコロナ影響で大きく落ち込んだ前年同期よりも販売が回復し、前年同期を上回った。海外市販用はアジア・大洋州地域では、インドネシアやタイは回復傾向が見られたものの、中国でゼロコロナ政策の影響もあり販売は前年同期を下回った。欧州は販売はほぼ前年同期並み。米州地域は北米では低採算品の販売を縮小したことなどにより販売数量は減少したが製品構成を改善した。
 スポーツ事業の売上収益は899億2100万円で同18・2%増、事業利益は82億5800万円で同15・3%増となった。ゴルフ用品・テニス用品とも売上収益は前年同期を上回った。
 産業品他事業の売上収益は302億9900万円で同4・4%増、事業利益は5億4800万円で同65・2%減。国内の使い切りゴム手袋は販売が減少したが、医療用ゴム製品やOA機器用ゴム部品は受注が増加した。
 22年12月期通期業績は売上収益、利益面を下方修正した。22年12月期通期売上収益は1兆1000億円(前回発表1兆1450億円)で前期比17・5%増、事業利益は130億円(前回発表310億円)で同75・0%減、営業利益は90億円(前回発表280億円)で同81・7%減、当期利益は150億円(前回発表245億円)で同49・1%減を予想している。

関連キーワード: ··

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー