三井化学は11月10日、同社の100%子会社であるSDC Technologies(SDC)が、メガネレンズ加工機器の開発・製造・販売を行うCoburn Technologies(COBURN)を買収することで合意し、2022年11月10日にCoburnがSDCの100%子会社となったことを発表した。
同社は、メガネレンズ材料のリーディングカンパニーとして、高屈折率レンズ材料MRシリーズをはじめとした様々な屈折率や特性の材料を世界中のレンズメーカーに提供している。また、メガネレンズに欠かせないコーティング材料分野では、2008年にSDCを買収して以降、2010年には防曇コート材に強みをもつFSI Coating Technologies、2014年にはUV硬化型ハードコート材のLTI Coating Technologies(2017年にSDCが吸収合併)、20年には、超撥水・反射防止コート材をもつCOTECをグループに加え、メガネレンズの長寿命化や高機能化に貢献する製品を提供してきた。
SDCのRichard Chang CEOは、「レンズ加工機器の領域で卓越した技術力と実績を誇るCOBURNを仲間に加えることで、SDCのコーティング材料、機器、レンズ加工技術との様々なシナジーが生まれ、SDCグループのポートフォリオ拡充、グローバル展開の加速が進むことをとても楽しみに思っている。SDCはメガネレンズのトータルソリューションカンパニーとして、メガネレンズ産業の皆様と共に成長していく」とコメントしている。
同社は、メガネレンズ加工ラボ(技工所)向け機器や消耗品の製造・販売で65年の歴史を持つCOBURNを新たにグループに加えることで、デジタル化、省力化、環境負荷低減などの社会課題に対して、材料と加工機器、それぞれの強みを融合したイノベーションを提供していく。同社のビジョンケア材料事業がメガネレンズ革新を牽引する高性能・高品質な製品やサービスを提供することで、同社は世界中の人々の目の健康や快適さに貢献していくとしている。