日本は増収増益 ニチリンの1~9月期

2022年11月14日

ゴムタイムス社

 ニチリンの22年12月期第3四半期連結決算は、売上高が468億5300万円で前年同期比8・9%増、営業利益は48億9500万円で同0・7%減、経常利益は62億5800万円で同14・9%増、四半期純利益は32億9900万円で同6・5%減となった。
 地域別では、日本の売上高が232億8600万円(前年同期223億7600万円)、営業利益が17億3600万円(同13億9100万円)。半導体等部品の供給不足により顧客の生産調整が継続したものの、国内顧客は昨年減産分の挽回生産が一部実施されたことや、円安に伴う外貨建て売上高の増加があった。
 北米の売上高が78億9300万円(同70億8700万円)、営業利益はニチリン―フレックス ユー・エス・エー インクでのサイバー攻撃に伴う特別費用9600万円(物流費用、対策費用等)の計上により9400万円(同1億3000万円)。半導体等部品の供給不足の影響や物流網の混乱により顧客の生産調整が継続し、現地通貨ベースでの売上高は5・7%減少したものの円安の影響もあった。
 中国の売上高が99億8400万円(同84億9100万円)、営業利益は11億4100万円(同12億5100万円)。新型コロナによる上海等でのロックダウンの影響を受けたが、6月以降は顧客の生産も回復し、現地通貨ベースでの売上は1・9%増加、また円安の影響もあった。
 アジアの売上高が142億5600万円(同126億3400万円)、営業利益は22億6400万円(同24億4500万円)。半導体等部品の供給不足により顧客の生産調整が継続し、現地通貨ベースでの売上は4・5%減少したものの円安の影響を受けた。
 欧州の売上高が35億400万円(同39億4800万円)、営業損失は2億300万円(前年同四半期は営業損失4600万円)。営業利益は原材料価格やエネルギー価格の高騰により損失となった。昨年で複数の日系顧客が欧州工場を閉鎖したことに加え、半導体等部品の供給不足やウクライナ情勢による顧客の生産調整が継続したことから、現地通貨ベースでの売上は15・3%減少した。
 22年12月期通期の連結業績予想は、直近に公表されている業績予想からの修正し、売上高が655億円で前期比12・4%増、営業利益が73億円で同6・7%増、経常利益が88億円で同16・8%増、当期純利益が43億円で同10・1%減を見込んでいる。

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