横浜ゴムの2022年12月期第3四半期連結決算は、売上収益が6157億6400万円で前年同期比33・7%増、事業利益は461億500万円で同24・2%増、営業利益は453億2700万円で同23・6%減、四半期利益は332億8400万円で同23・4%減となった。国内外でタイヤ販売が好調に推移したほか、農業機械用・産業車両用などオフハイウェイタイヤの販売が伸びた。また、円安による為替影響も収益を押し上げ、売上収益、事業利益は過去最高となった。
事業利益の増減要因は、増益要因が為替差で96億円、販売量で157億円、価格/MIXで400億円、YOHTで65億円となった。一方、減益要因が原料価格で267億円、物流費等で276億円、固定費で56億円、製造原価で14億円、MBで9億円、その他で6億円、90億円の増益だった。
セグメント別にみると、タイヤの売上収益は5393億8900万円で同36・9%増、事業利益は438億4400万円で同31・7%増となった。
新車用タイヤは、世界的な半導体不足による生産調整の影響に加えて、中国でのロックダウンの影響を受けたものの、自動車メーカーの挽回生産および北米での新規車種獲得などによる販売増に加え、円安も寄与し、売上収益は前年を上回った。
市販用タイヤは、年初の国内での降雪による冬用タイヤの好調や海外における高付加価値商品の拡販に努めた結果、北米や中国、アジア地域でも販売を伸ばした。YOHTは、農業機械用・産業車両用タイヤをはじめとするオフハイウェイタイヤは好調だった。
MB(マルチプル・ビジネス)の売上収益は685億7600万円で同14・9%増、事業利益は17億3500万円で同34・5%減となった。
ホース配管事業は、国内外での建機向け油圧ホース販売が堅調に推移したほか、北米で自動車向けホース販売が回復し、売上収益が前年同期を上回った。工業資材事業については、コンベヤベルトの国内販売強化により好調に推移し、航空部品も民間航空機向けの補用品需要が回復し、同事業全体の売上収益は前年同期を上回った。
2022年度通期の業績予想は8月公表値からの修正はなく、売上収益は8550億円で前年同期比27・5%増、事業利益は625億円で同0・5%増、営業利益は605億円で同27・7%減、当期利益は420億円で同35・9%減を見込んでいる。
2022年11月15日