ブリヂストンは11月21日、同社の米州グループ会社であるブリヂストンアメリカスインクが同日、コスタリカでの乗用車用及び小型トラック用タイヤの生産能力増強を決定したと発表した。今回決定した投資金額は約2億5000万ドル(約363億円)となる。これにより、2026年までにサンホセ工場の生産能力は36%増加し、日産1万1000本から1万5000本になるとともに、新たに160人の雇用を創出し、地域への貢献も図っていく。
同社は、コスタリカをはじめ米州地域において乗用車用タイヤの生産能力増強によるプレミアムタイヤ事業の強化を通じて、企業コミットメント「Bridgestone E8 Commitment」で掲げる「Extension 人とモノの移動を止めず、さらにその革新を支えていくこと」にコミットしていくとしている。
同社は、グローバルでプレミアム商品を「創って売る」体制の強化に向けた投資を実行している。今回のサンホセ工場の生産能力増強は、北米・中南米を合わせた米州地域の乗用車用高インチタイヤの「創って売る」体制を強化し、さらに「EV時代の新たなプレミアム」として位置付けているEVへの装着に最適なタイヤ基盤技術―ENLITEN技術搭載タイヤへの生産へも対応するものとなっている。
今回のサンホセ工場の生産能力増強について、石橋秀一同社代表執行役Global CEOは、「当社グループは、『2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿)』で示した道筋に沿ってプレミアムタイヤ事業の強化を推進しており、今回の増強は、当社グループの最重要市場である米州のプレミアムタイヤ事業基盤をより強固にするものとなる。米州における乗用車用高インチタイヤなどのプレミアムタイヤ供給拠点として、米国でのプレミアムタイヤの拡売・シェアアップに貢献すると共に、米州における地産地消率を向上していくことで、地産地消を前提とした『プレミアム商品を創る』体制の構築を進めていく」と述べている。