ユニチカは11月8日、樹脂事業においてリデュース材料「ナノコン/NANOCON(原着)」「RUN(ラン)シリーズ」「Foamilon(フォーミロン)」を提案すると発表した。サステナブルな社会の実現に向けて環境配慮型素材へのニーズが高まる中、同社は、塗装工程の削減や樹脂使用量の削減などで環境に配慮した材料の提案強化を図る。
塗装レス材料として提案している「ナノコン/NANOCON(原着)」は、塗装工程の削減や塗装不良による材料ロスの削減に貢献する。塗装工程を削減することで、エネルギー使用量を抑制することができ、製品のライフサイクル全体で見たCO2排出量を抑制することができる。また、塗料に含まれる揮発性有機化合物(VOC)の発生防止にも繋がる。美しい外観と色調が特徴で、自動車や建材の内装部品などに適した材料となっており、豊富なカラーバリエーションからの選択や、ニーズに合わせたカスタム着色も可能となる。また、耐傷つき性向上グレードや抗菌グレードなど、さらなる性能を付与したグレードも展開している。
「RUNシリーズ」は、高強度・高剛性に加えて、良外観も兼ね備えたナイロン6・ナイロン66の強化グレードで、金属代替として提案している材料となる。金属代替となることで製品の小型化や軽量化による樹脂使用量の削減に努める。また、長期耐候性にも優れるため、長寿命化という観点からも樹脂使用量の削減に貢献するリデュース材料となっている。
「Foamilon」は、射出成形時に樹脂を発泡することで製品の軽量化を行うと共に、樹脂の使用量削減に貢献するリデュース材料となる。比剛性が高いことから、同じ剛性の製品では30%以上の軽量化を実現できる。また、良流動で低圧成形も行えることから、成形機のダウンサイジングが可能となり、省エネルギー・省コストにも貢献することができる。
同社は、環境配慮型素材へのニーズが日々高まる中、環境性能のカテゴリー化(バイオマス、リサイクル、リデュース)による理解促進と販売強化を推進することで、環境配慮型樹脂全体で売上高数十億円規模の商品群を目指すとしている。