DICは11月25日、リバネスの企画運営のもと、ヒトの感性を理論的に数値化し、感性にもとづいた製品・サービスの社会実装とビジネス創出を目指す「DIC 五感と感性の研究所」を24日に立ち上げたと発表した。これに伴い、同社はブランドサイトをオープンすると共に、研究開発型ベンチャーのための社会実装拠点であるCOG(センターオブガレージ)にてローンチイベントを開催した。
同社は、「彩りと快適を提供し、人と地球の未来をより良いものに ―Color&Comfort―」という経営ビジョンのもと、化学の領域に留まらない幅広い価値を提供し、社会変革に対応した製品や社会課題の解決に貢献する製品の開発にグループ一丸で取り組んでいる。
1968年には、日本で初めて印刷の指標となる色見本帳「DICカラーガイド」を完成し、主観や感覚と強く連動する「色」に対して共通の基準をつくり、イメージを共有するための数値化を実現した。2016年には「Color&Comfort」のブランドスローガンを掲げ、同社が培ってきた「色と素材」の知見を活かし、未来の「彩りと快適さ」を体現する素材として「感性材料」に着目し、研究開発を継続的に進めてきた。
今回同社は、大量生産・大量消費による物質的な豊かさではなく、心の豊かさを重視した感性価値にもとづく製品やサービスの開発・提供を開始すべく、「DIC 五感と感性の研究所」を設立するにいたった。
同研究所では、刺激を感知するための感覚機能である「五感」と、習慣や経験、環境要因などのバックグラウンドに裏打ちされる「感性」について科学的に解き明かし、理論的に数値化することで、製品やサービス開発に活用できる「感性テクノロジープラットフォーム」を構築することを目指す。
さらに、知識製造業を推進するリバネスとの共同運営体制により、多様な分野の事業会社やベンチャー、研究者等との超異分野チームを形成し、ビジネス開発や事業開発を推進することで、DIC単独では困難な、新しい感性価値を社会にアウトプットしていく。