三井化学は12月8日、温暖化問題の解決に向けた社会のバイオマス化を進める取り組みとして、BePLAYERブランドのもとバイオマスナフサによる誘導品(バイオマス化学品、バイオマスプラスチック)の展開を拡大しているが、今回、アッシュコンセプトの+d(プラスディー)「Peace Gun」(輪ゴムの玩具)に、プライムポリマーが製造販売するマスバランス方式のバイオマスPP(ポリプロピレン)「Prasus」が採用されたと発表した。
「Peace Gun」は、Peace(平和)への思いをこめたゴム鉄砲の玩具で、アッシュコンセプトのオリジナルブランド「+d」のロングセラー製品となっている。サステナブル素材へのリニューアル企画として、12月8日から販売開始される。
マスバランス方式(物質収支方式)とは、「原料から製品への加工・流通工程において、ある特性を持った原料(例「バイオマス由来原料」)がそうでない原料(例「石油由来原料」)と混合される場合に、その特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部に対してその特性の割り当てを⾏う手法」(環境省バイオプラスチック導入ロードマップ)をさす。
同方式は、石油由来のプラスチック・化学品と物性が全く変わらないこと、これまで難しかった素材でもバイオマス化が可能となるなど、カーボンニュートラル社会の実現に向けて社会全体のバイオマス度を向上させるための重要なアプローチとなる。同社グループでは、2022年11月現在、すでに約30の製品群でマスバランス方式によるバイオマス化を実現している。また、サーキュラーエコノミーにむけたリサイクルソリューションとして展開されていくケミカルリサイクルにおいても、マスバランスは重要な役割を果たすとしている。