横河電機は12月8日、岩谷産業、宇部マテリアルズ、KHネオケム、コスモ石油、JFEスチール、JNC、デンカ、丸善石油化学、UBEエラストマー(「企業9社」)、および同社が、千葉県市原市五井地区及び千葉市蘇我地区のコンビナートにおけるカーボンニュートラルの実現に向けた共同検討を実施するための覚書を締結したと発表した。
東京都に隣接する同地区は、国内最大規模の素材・エネルギー産業の集積地である京葉臨海コンビナートの一部となっている。コンビナートのカーボンニュートラル化は、サステナブルな社会の実現およびコンビナート全体の競争力強化にもつながる。
2021年2月より開始した「コンビナート等における産業間連携を活用したカーボンリサイクル事業の実現可能性調査/千葉県五井地区産業間連携調査」では、同社、その子会社である横河ソリューションサービスとKBC Advanced Technologies Limitedが同調査に協力している企業9社(同社を除く同覚書の締結企業)の協力を得て、産業間連携によるカーボンニュートラルの実現に向けた可能性を調査している。同調査を通して同地区の産業間連携は、個社で取り組むよりもCO2排出量の低減を促進でき、また回収したCO2を地区内で有効活用できる可能性があることを見出した。
共同検討の覚書に基づき、エネルギー産業、石油化学産業、化学産業、鉄鋼産業、素材産業などの同地区の異業種企業9社とYOKOGAWAグループが連携し、2030年頃までに以下を含めた事業化の検討、そして2050年の同地区コンビナートのカーボンニュートラル実現に必要な施策を検討するとしている。
①CO2排出を最小化する産業間連携エネルギーマネジメントシステムの導入
②産業間連携によるCO2回収と有効活用
③既存プロセスからの水素などを含む副生ガスを産業間連携で活用することによるCO2排出量の削減