■ 新年インタビュー
適正価格で価値観を転換させる年に
弘進ゴム 西井英正社長
シューズ・ウェアやホース、シートなど多彩な製品で新しい価値を創造している弘進ゴム。西井英正社長に22年を振り返りながら、今期の上半期の動向や課題などを聞いた。
◆22年を振り返って。
22年5月期を振り返ると、売上高は119億2700万円で前年比1・0%増。部門別ではシューズ・ウェア部門(以下、シューズ)が67億2600万円で同3・7%減、化工品部門が52億200万円で同7・7%増となった。化工品部門のうち、工業用品は41億4800万円で同14・6%増となる一方、産業資材は10億5400万円で同20・8%減となった。
シューズでは、コロナ禍の影響で飲食業界は回復途上であるものの、厨房用シューズの需要は未だ低迷している。一方、化工品の工業用品は自動車や建機、農機の需要が堅調に推移した。売上では、化工品の工業用品がシューズや産業資材の落ち込みをカバーした。その結果、売上は2年ぶりに増収となり、収益面では原料高の高騰などで減益となった。
◆上半期の動向について。
非常に厳しい状況だ。シューズは、円安やロシアのウクライナへの侵攻などの影響により、原材料の高騰の影響を受けている。ただ、シューズの需要は少しずつ回復し、売上は増収だった。化工品は、産業資材のスポット案件もあり、売上に貢献し増収になった。利益面は前期に引き続き、円安や原料高などの高騰、ユーティリティコスト上昇などで3重苦、4重苦となっている。価格改定も実施したが、下半期に効果が出てくるだろう。
◆国内外の拠点の状況は。
樹脂系長靴などを製造する亘理工場は、シート類は