JATMA、CO2削減量提示 リトレッドタイヤ普及で

2022年12月27日

ゴムタイムス社

 日本自動車タイヤ協会(JATMA)は12月26日、トラック・バス用タイヤのカテゴリーで日本国内市場におけるリトレッドタイヤ普及に伴う資源使用量の削減効果、及びCO2排出量の削減効果についてとりまとめたことを発表した。

 リトレッドタイヤの生産では、台タイヤ部分を再利用するため、新規投入材料はトレッドゴムのみとなり、新品タイヤの生産に比べ、資源使用量で約69%、CO2排出量で約65%をそれぞれ削減することができる(タイヤのLCCO2算定ガイドライン 代表サイズ275・80R22・5で計算)。

 日本国内のリトレッド率は約18%で推移しており、すべての販売タイヤが新品であった場合に比べ、2021年には年間約4・4万tの資源削減に貢献している。これは275・80R22・5サイズの新品タイヤ約80万本に相当する重量となる。

 さらに同協会は、新品タイヤがリトレッドタイヤに置き換わることによる、タイヤのライフサイクルにおける「原材料生産」「原材料輸送」「タイヤ生産」「廃棄・リサイクル」段階のCO2削減効果についても計算した。

 各年における日本国内市場全体の全ての販売タイヤが新品であった場合と比べたCO2削減量をライフサイクル段階別合計で示すと、「原材料生産」段階のCO2削減量が大きいとの結果となった。また、各年のCO2削減量は20万t前後で推移しており、2021年には年間約20・1万tのCO2削減に貢献した。これは275・80R22・5サイズの新品タイヤ約110万本を生産する際のCO2排出に相当する量となる。

 また同協会は、2021年の総本数を前提としたリトレッド率とCO2削減量の関係についても示している。これらは比例関係であり、国内市場でリトレッドタイヤの使用が増えていくことにより、さらにCO2削減や資源量削減への貢献も拡大する。現在の日本国内のリトレッド率は海外に比べると低い状況であり、リトレッド率が高まることで持続可能な社会の実現に向けてのさらなる貢献が期待できるとしている。

 

リトレッドタイヤイメージ

リトレッドタイヤイメージ

資源削減量の推移

資源削減量の推移

CO2削減量の推移

CO2削減量の推移

リトレッド率とCO2削減量

リトレッド率とCO2削減量

 

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