2023年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は、新型コロナウイルスの影響による中国でのロックダウンや、市場でのサプライチェーンの混乱や供給制約により、自動車産業は大きな打撃を受けました。また昨年2月より続く、緊迫したウクライナ・ロシア情勢は、政治的にも経済的にも全世界に甚大な影響を与えました。
本年も、各国でのコロナリスクや半導体不足をはじめとするサプライチェーンリスク、急激な為替変動、原材料・エネルギー費高騰の影響が変わらず懸念されますが、「CASE」に代表される自動車業界の大変革は進展を続けています。世の中のニーズを的確につかみ、新たなチャンスを確実に手にすべく、変化に柔軟に対応し、着実かつ積極果敢な事業運営を進めてまいります。
近年、サステナブルな社会の実現に向けて、カーボンニュートラル達成への社会的な要請が大きな高まりを見せています。当社グループでは、主力の自動車用防振ゴム・ホースを中心に、⾧年にわたる研究開発を通じて磨いてきた技術力をもとに、電気自動車(BEV)や燃料電池自動車(FCEV)向け製品の開発に注力しています。私たちのコアコンピタンス「高分子材料技術」「総合評価技術」を駆使し、既存の枠にとらわれない新技術・新製品の開発を加速させていきます。
そして、住友事業精神で謳う「信用確実」「不趨浮利(ふすうふり)」、事業運営の基本「S.E.C.Q.(安全・環境・コンプライアンス・品質)」を根底に据え、より収益性の高い組織体質への変革を継続していきます。今後も、企業価値(財務目標)と公益価値(非財務価値)の向上を同時に推進することで、当社グループの社会的価値を創造するというミッションは変わりません。
引き続き、事業活動を通じた社会課題の解決をグループ全社で進めてまいります。
皆様にとってこの1年が素晴らしい年になることを祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。