三菱ケミカル 値上げ相次ぐ  

2023年01月12日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカルグループは12月26日、アクリル酸製品について価格改定を実施することとし、取引先との交渉を開始したと発表した。

 対象製品は、アクリル酸、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸イソブチルで、値上げ幅は+25円/kg以上、改定時期は2023年1月11日出荷分からとしている。

 同社グループは今年6月に価格改定を発表したが、その後も当該製品の製造にかかる電気・蒸気など用役費の高騰が継続している。さらに昨年から、当該製品に関わる修繕費を含む固定費、助剤及び物流費が上昇している。このような状況下、同社は今後も安定的な供給を継続するためには価格改定を実施せざるを得ないとの判断に至った。

 更に23年に入り、1月11日、フィルム製品について、2023年2月1日出荷分より価格改定を実施すると発表した。

 対象となる製品名と値上げ幅は、無延伸共押出多層フィルム「ダイアミロンM」「ダイアミロンMF」、無延伸ナイロンフィルム「ダイアミロンC」が現行価格に対し+8%、「ダイアラップ」関連製品が現行価格に対し+10%となる。

 今般、原油価格をはじめとするエネルギー費用の上昇等を背景に、原材料価格やユーティリティー費用、物流費、副資材費等の諸費用の上昇が継続しており、同社グループの事業収益を大きく圧迫している。このような環境下、同社グループは継続的なコスト削減に努力してきたが、現在の価格体系では安定的な製品供給が困難と判断し、2022年4月に表明した価格改定に追加する形で改定を実施することとした。

 

 

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