川口化学工業の2022年11月期連結決算は、売上高が83億6800万円で前期比5・4%増、営業利益は2億9300万円で同22・8%減、経常利益は3億200万円で同21・5%減、当期純利益は2億1800万円で同22・2%減となった。
セグメント別では、化学工業薬品事業の売上高は83億3000万円で同5・4%増、セグメント利益は2億6300万円で同24・8%減となった。 国内・輸出合わせてのゴム薬品の売上高は45億3600万円で同1・1%減となった。国内向け海外向け共に自動車関連産業の世界的な半導体不足、新型コロナウイルス感染症の再拡大による減産の影響を強く受け、自動車部品関連向け製品の販売数量が減少した。また、同社が得意とする医療用ゴム用途製品は、特需が一段落し販売が減少、海外向けも新規製品の販売が減少、売上は前期を下回った。タイヤ向け製品は、顧客の稼働が堅調に推移し、売上が前期を上回った。合成ゴム向けは、顧客の稼働が低調に推移した結果、販売が減少し、売上が前期を下回った。
樹脂薬品部門合計の売上高は10億8300万円で同24・0%増。国内向けについては、主要顧客であるアクリル酸・アクリル酸エステルの需要が低調に推移したことにより主要製品である重合防止剤の販売が減少したが一部拡販が出来た製品もあった。また、同社の合成技術を基盤とする高機能添加剤の販売が大きく伸びた。海外向けは、新規で獲得した顧客への重合防止剤の販売が堅調に推移し売上を伸ばした。電子材料関連への販売も増加し、売上は前期を上回った。
中間体部門合計の売上高は12億2300万円で同5・7%増となった。 農薬中間体は、販売が好調に推移し売上が前期を大きく上回った。医薬中間体は、医療用途脱水縮合剤の販売が前期を下回った。界面活性剤中間体は、需要が低調に推移したことにより売上は前期を下回った。
その他、環境用薬剤においては、需要の増加に迅速に対応したことにより販売を増やし、売上は前期を上回った。新規用途向けは、同社が得意とする合成技術を基盤とする製品の販売に注力し、電子材料用途製品を始め品質・技術に優位性を持つ多くの製品で販売を伸ばした。
23年11月期の連結業績予想については、売上高が90億円で前期比7・5%増、営業利益は2億5000万円で同14・9%減、経常利益は2億5000万円で同17・4%減、当期純利益は1億8000万円で同17・8%減を見込んでいる。
2023年01月16日