日本ゼオンは1月20日、同社川崎工場(神奈川県)の立地自治体である川崎市が、世界経済フォーラムの主導する「産業クラスターのネットゼロ移行イニシアティブ」に、「川崎カーボンニュートラルコンビナート」として参画することに賛同したと発表した。
なお、川崎市による同イニシアティブへの参画は日本初となる。
この取り組みは、世界経済フォーラムにより設立・運営されており、世界的な課題であるカーボンニュートラルの実現に向けて重要な役割を担う産業クラスターが、国際的なクラスター間のノウハウ・知見を共有し、協業によるネットゼロ(カーボンニュートラル)を目指すもの。2021年11月のイニシアティブ立ち上げ以降、世界各国の産業クラスターが参画し、会議による情報交換や連携しての情報発信が行われている。
このたび、今回の同イニシアティブ参画主体である川崎市から、同社を含む川崎カーボンニュートラルコンビナート形成推進協議会・川崎港カーボンニュートラルポート形成推進協議会の会員企業に対して賛同・協力の呼びかけがあり、同社はこれに賛同を表明した。
同社では、中期経営計画の全社戦略として『カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーを実現する「ものづくり」への転換を推進する』を掲げ、2030年の目標としてCO2排出量50%削減の実現を目指している。現在は、川崎工場を含む国内5事業所において再生可能エネルギーへの転換を実現するとともに、全社で省エネルギーやプロセス革新を推進中。また、国内各地の生産拠点において、立地自治体やコンビナートでのカーボンニュートラルに向けた取り組みに積極的に参画している。
今後、同社は川崎市や他の賛同企業とともに本イニシアティブを積極的に活用し、国際的な情報発信及び他の産業クラスターとの連携に取り組み、川崎臨海部、ひいては首都圏のカーボンニュートラル化に貢献していくとしている。