日本ゴム工業会は1月20日、経団連会館で対面とWEBによる第28回幹事会を開催し、50人が出席した。
冒頭、日本ゴム工業会の清水隆史会長(TOYO TIRE社長)は「ロシア軍によるウクライナ侵攻により世界経済に亀裂が入り、資源や資材、食品などが不足・高騰した。為替も一時1ドル150円を超える大幅な円安となり、価格高騰が激化した。売上に占める原材料構成比率の高いゴム業界にとってダメージは甚大であり、原材料の安定供給面の問題も顕在化した」と話し、「ゴム業界にとって想定外の困難に対峙した1年であったと思うが、想定外のことが常に起こりえる環境、つまり変化が状態化している環境に身を置いているといえる」とゴム業界を取り巻く現状を語った。
続いて、清水会長はゴム工業会の事業活動について触れ、「次世代モビリティを求める地球環境時代にあって、2050年カーボンニュートラルに向けた活動はもはや社会的使命といえる。当会はそのマイルストーンである2030年目標に向けた取り組みを始め、技能実習評価試験制度の運営、SDGsの適正取引への対応など社会的な責任を果たし、努めて社会の要請に応えていく必要がある」と表明し、「今年は当会で各種、重要事業が本格化する年であり、会員の皆様、関係者の皆様の支援ならびに協力を賜ることが必要になる」と述べた。最後に清水会長は「今年の干支であるうさきの卯という漢字は『門が開ている』といわれており、門が開くように新しい挑戦を図っていきたい」と新年の抱負を述べて挨拶を終えた。
なお、今回の幹事会では、「23年新ゴム消費量予想」「令和5年度税制改正関係事項」「第70回ISO/TC45(ゴム及びゴム製品)国際会議の結果概要報告」「令和4年年末賞与・一時金妥結状況」「最近の資材動向」などを報告した。
2023年01月23日