三井化学は1月24日、同社の100%子会社である三井化学アグロが、昨年度に取得したMMAGとの合併をはじめとしたグループ内企業の再編を行い、併せて、再編後のグループ各社の社名を変更すると発表した。
同社グループは、事業活動を通じた社会課題の解決への取り組みを進めており、農業化学品事業を世界的な課題となっている食糧問題の解決や伝染病対策などのQoL向上に貢献することを使命とする、ライフ&ヘルスケアソリューション事業の中核事業の一つと位置付けている。
農業化学品事業の中核である三井化学アグロは、有機合成を基盤に創出した独自原体をベースに、地域別戦略に基づく国内外での農薬事業の拡大と、PPM事業の拡大を通じた成長戦略により、「研究開発を基盤に変化をリードし、製品・サービスを通じて、サステイナブルな食と生活に貢献するグローバルソリューションカンパニー」を目指すとしている。
MMAGの取得に当たっては、保有する原体ポートフォリオ、顧客基盤、優れた創薬・製剤技術や天然物関連の技術、多彩な人材を三井化学アグロと融合することで、国内市場でのプレゼンスの向上、今後成長が見込まれる海外市場への展開加速、継続的な新原体創出と市場ニーズに対応したマーケットイン型の製剤開発の強化を図り、三井化学アグロの成長戦略加速を意図している。
同社は今回、シナジー効果の早期最大化による成長加速を目指して、三井化学アグロとMMAGの合併を含む、グループ内企業の再編を行うこととした。
同社は、三井化学アグロとMMAG両グループの各機能の完全一体化を実現し、販売、生産・調達、研究開発でのシナジー最大化とガバナンスの体制強化を図るため、下記のとおり再編を行う。
①MMAGを三井化学アグロに吸収合併(23年3月31日付)
②MMアグロケミカルを宇都宮化成工業に吸収合併(23年4月1日付)
③MCAG韓国支店法人の機能をMMアグロコリアに統合(条件が整い次第速やかに実行)
④エムシー緑化は変更無し
なお、同社は今後の見通しについて、同件による同社業績への影響は軽微であり、業績予想の変更はないとしている。