ハイケム、材料を自社開発 ペロブスカイト型太陽電池

2023年02月02日

ゴムタイムス社

 ハイケムは2月1日、次世代太陽電池として注目を集めるペロブスカイト型太陽電池の正孔輸送材料「Spiro―MeOTAD」を自社開発し、製品の提供を開始したと発表した。

 ペロブスカイト型太陽電池は、現在主流であるシリコン型太陽電池とほぼ同等の高い変換効率を有する、今世界で最も注目を集める次世代太陽電池として知られる。室内などの低照度環境でも高い変換効率を示す点が特長で、従来型の太陽電池では難しい雨や曇りの日でも発電が可能となる。また、製造温度を低く設定できるため、フィルムにも展開可能で、折り曲げられるタイプの太陽光電池の開発に繋がっており、建物の壁やEVの屋根、パソコンやスマートホンなどのIoTデバイスの電力源としての活用も期待されている。

 今回、同社が開発したペロブスカイト型太陽電池用の正孔輸送材料「Spiro―MeOTAD」は、低価格での提供が可能で、シリコン型では難しかった太陽電池製造の低コスト化に貢献できる。また、原料の安定供給にも対応しており、ペロブスカイト型太陽電池が量産化された際にも継続的に供給していくことが可能となっている。また、独自の技術により、高純度品にも対応している。

 同社は現在、同社東京研究所にて少量での生産体制を構築し、製品の提供を開始している。また、中国の協力工場での生産体制も整備中であり、顧客の要望により日本・中国両国における量産化に対応できるとしている。

 

正孔輸送材料を自社開発

正孔輸送材料を自社開発

 

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