葛飾ゴム工業会(牧野秀徳会長)は1月30日、「インボイス制度」をテーマとする定例勉強会をテクノプラザかつしかで開催し、会員企業から9人が出席した。今年初となる勉強会は、葛飾区の町工場を専門にする社会保険労務士で葛飾ブランド「町工場物語」事務局員も務める三原明日香氏を招き、2023年10月1日より開始される消費税の納税額計算ルールである「適格請求書等保存方式」(インボイス制度)」について解説した。
冒頭、牧野会長は「インボイス制度を理解して協力工場や内職技術者を継承させることが今回の勉強会の目的だ。今回の勉強会を通して協力工場や内職技術者などの免税事業者である取引先への対応について学んでほしい」あいさつし、三原氏を紹介した。
はじめに三原氏が出席者にインボイス制度を登録したか聞いてみるとほとんどが登録済みであると回答した。三原氏はインボイス制度の仕組みについて説明した。インボイス制度スタート後は課税事業者が消費税の仕入額控除を行う際に仕入先から適格請求書(インボイス)を入手する必要がある。課税事業者がインボイスを発行していない免税事業者の消費税を納付する際は、仕入額控除が適用されないため、課税事業者の税負担が増加する。三原氏はインボイス制度スタート後の免税事業者との取引内容を見直す際の注意点として独占禁止法違反や下請法違反となる具体的な事例を交えながら紹介した。
勉強会の最後には質疑応答の時間が設けられ、出席者は三原氏にインボイス制度の疑問点などを質問するなどインボイス制度への理解をさらに深めていた。