メディカゴ社の事業撤退 三菱ケミカルグループ

2023年02月06日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカルグループは2月3日、同社グループの田辺三菱製薬の連結子会社であるメディカゴ社の全事業から撤退することを決定したと発表した。

 メディカゴ社は、植物由来ウイルス様粒子(VLP)技術を用いた新規ワクチンの研究開発に特化したカナダのバイオ医薬品会社であり、2022年2月には新型コロナウイルス感染症の予防を適応として開発してきたVLPワクチン「COVIFENZ」がカナダにおいて承認され、商用規模生産の移行に向け準備を進めてきた。

 しかしながら、新型コロナウイルス感染症を取り巻く環境は大きく変化しており、現状の新型コロナウイルスワクチンの世界的な需要及び市場環境と、商用規模生産の移行へのメディカゴ社の課題を包括的に検討した結果、COVIFENZの商用化を断念するという結論に至った。

 また、メディカゴ社が保有する開発品の今後の事業化においても、更なる投資を継続的に行うことが困難であると判断し、当該事業から撤退し清算を進めることを決定した。

 今後同社は、メディカゴ社の活動を大幅に縮小し、事業撤退に向けた活動を進めていく。清算の手続きは、現地の法令に従って順次実施する予定となっている。

 なお同社は、同件における業績への影響については現在精査中であり、今後公表すべき事項が発生した場合には速やかに公表するとしている。

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