三洋貿易の23年9月期第1四半期の売上高は309億1900万円で前年同期比28・2%増、営業利益は19億400万円で同27・1%増、経常利益は16億5100万円で同5・4%減、四半期純利益は11億8900万円で同8・1%増となった。
化成品の売上高は102億2200万円で同18・4%増、セグメント利益は5億8700万円で同1・8%減だった。ゴム関連商品では、欧米からの輸入品の仕入価格の高騰、円安などの影響があったものの、自動車向けや家電・情報機器向けなど幅広い産業で合成ゴムや副資材の需要は引き続き堅調に推移した。
化学品関連商品は、環境配慮型商材をはじめとした新規取扱商材の拡販や新たな商流獲得などで売上は過去最高を記録したが、主力商材で円安による仕入価格高騰の影響を受けた。ライフサイエンス関連商品は香料や染料は好調だったが、主力のフィルム関連ビジネスが苦戦するとともに、一部商品の納期遅延等による物流の影響を受けた。
機械資材の売上高は115億3600万円で同36・6%増、セグメント利益は13億2300万円で同40・5%増。産業資材関連商品は、半導体・部品不足等に起因する日系自動車メーカーの減産が前期比で若干緩和し、堅調に推移した。機械・環境関連商品は木質バイオマス関連事業で前期から繰り延べとなっていた本体案件を計上したが、飼料加工機器関連では本体案件の計上が少なく、業績は低調だった。科学機器関連商品は、バイオ関連機器が利益貢献したものの、納期遅延などの影響を受けた。。
海外現地法人の売上高は90億4300万円で同28・9%増、セグメント利益は3億8700万円で同15・3%増。Sanyo Corporation of Americaは、自動車業界の労働者不足による影響を受けるも、化成品分野の需要は好調に推移し業績は伸長した。三洋物産貿易(上海)有限公司は、リチウムイオン電池用関連部材などが好調だったが、中国国内のコロナ感染拡大の影響を受け低調。Sanyo Trading Asia(タイ)は、一部バーツ安の影響を大きく受けたが、タイ国内の自動車の生産台数増産等により増収増益となった。
23年9月期通期業績予想は、売上高が1280億円で前期比15・1%増、英魚利益は65億円で同22・2%増、経常利益は68億円で同7・9%増、当期純利益は45億円で同4・7%増を見込んでいる。