国内最大の屋内旋回試験場を開設 横浜ゴム、北海道TTCHに

2023年02月09日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは北海道旭川市のタイヤテストコース「北海道タイヤテストセンター(TTCH)」に、冬用タイヤの氷上旋回性能をテストする屋内氷盤旋回試験場を開設し、2023年1月5日より稼働を開始した。
 同試験場は氷盤旋回の屋内試験施設としては国内最大となる。
 屋内氷盤旋回試験場は、凍結路面において氷上制動性能の次に重視される氷上旋回性能のさらなる向上を目指して開設された。
 2月7日開催されたお披露目会には、旭川市の今津寛介市長、株式会社岸田組の米嶋均社長、横浜ゴムからは清宮眞二取締役執行役員、タイヤ製品開発本部タイヤ試験部の日野恭行部長らが出席した。
 清宮眞二取締役執行役員は「この施設を活用し性能の向上に努め、お客様に安心安全を届けていきたい」と挨拶した。
 来賓を代表して挨拶した今津寛介市長は「アイスガードのテレビCMで旭川市の風景が流れるので非常に嬉しく感じる。旭川の試験場を通じて開発された製品が国内外で皆様の安心安全に繋がっている事を考えると私たちも誇りに思う」と挨拶した。
 また、お披露目会の前に旭川市市制施行100年の記念事業に横浜ゴムが貢献をしたことに感謝を示し、旭川市より感謝状が贈呈された。
 旋回路は今までも、屋外に設置されていたが、天候や気温など外的要因の影響を受けやすく氷面状態を安定的に保つことができなった。今回屋内に試験場を設置した事により、外的要因を受けず氷面状態を安定的に保つことができるようになったため、試験データの精度が向上し、より高度な技術開発を効率的に行うことが可能となった。
 建物寸法は全長56m×全幅56m、室内高(最高部)12・3m、氷盤面積1960m2で、旋回半径10~22mまでの試験が可能。
 同社は2015年12月にTTCHを開設して以来、タイヤ事業のグローバルな拡大に対応するため、試験・評価手法の高度化を進めてきた。冬用タイヤ向けでは2018年1月に屋内氷盤試験場を開設し、さらに2020年11月に同施設に氷の表面温度をマイナス10℃~0℃までコントロールできる国内最大級の冷媒装置を設置した。
 今回完成した旋回試験場は屋内氷盤試験場に隣接しており、両施設での試験を効率的に組み合わせ、安全性をさらに高めた冬用タイヤの開発を加速させる。

 

屋内氷盤旋回試験場

清宮眞二取締役執行役員(右)

お披露目会での集合写真

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