クロロプレンゴムは数量減 デンカの4~12月期

2023年02月08日

ゴムタイムス社

 デンカの23年3月期第3四半期連結決算は、売上高が3087億3300万円と前年同期比8・7%増、営業利益は260億6000万円で同19・0%減、経常利益は237億3600万円で同21・1%減、四半期純利益は88億4200万円で同61・4%減となった。
 セグメント別では、エラストマー・インフラソリューション部門は売上高は945億3000万円で同21・9%増、営業損失は2100万円(前年同期は営業損失11億6400万円)となった。ウクライナ危機に端を発した原燃料価格上昇の影響を大きく受けた。クロロプレンゴムは販売数量が前年を下回ったが、原燃料価格の上昇に応じた販売価格の改定を行った。このほか、肥料の販売は前年を上回り、特殊混和材の販売は概ね前年並みとなった。一方、セメントは原燃料価格の上昇に対して価格転嫁が一部にとどまった。
 電子・先端プロダクツ製品は697億9100万円で同5・5%増、営業利益は137億5300万円で同0・3%減となった。高純度導電性カーボンブラックは需要が堅調に推移したほか、販売価格の改定により増収となり、窒化ケイ素もxEV向けの需要が堅調に推移した。一方、電子部品・半導体関連分野向け高機能フィルムや球状溶融シリカフィラーは、パソコン、スマートフォンなどの民生向け需要の減少により販売数量が減少した。また、球状アルミナの販売も、xEVや5G関連向けは堅調に推移したが、民生向けの需要が減少し全体では前年を下回った。このほか、自動車産業用向けの金属アルミ基板「ヒットプレート」やLED用サイアロン蛍光体「アロンブライト」も前年を下回った 。
 ライフイノベーション部門の売上高は387億7400万円で同7・2%増、営業利益は115億3800万円で同3・4%減となった。
 23年3月期通期業績予想は、売上高は4100億円で同6・5%増、営業利益は330億円で同17・8%減、経常利益は290億円で同20・5%減、当期純利益は120億円で同53・9%減を見込んでいる。

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