三ツ星ベルトの23年3月期第3四半期決算は、売上高が638億2700万円で前年同期比14・6%増、営業利益は72億8000万円で同21・3%増、経常利益は80億2600万円で同20・3%増、四半期純利益は56億900万円で同18・3%増となった。
国内ベルト事業の売上高は215億9700万円で同3・2%増、セグメント利益は71億3800万円で同19・7%増となった。自動車用ベルトの売上高は、四輪車用システム製品の新機種立ち上げなどが寄与し増加、補修向けはバス・トラック用ベルトが増加した。一方、二輪車用補修向けはユーザによる在庫調整に伴い需要が減少した。自動車用ベルト全体では増加となった。一般産業用ベルトは、半導体不足による顧客での生産調整の影響を受けたことなどから減少した。一方、搬送ベルトは、食品業界や物流業界向けの販売がいずれも好調に推移し、補修需要も回復してきたことから増加した。加えて、合成樹脂素材においても市況の回復や、キャストナイロン等の主力製品の拡販活動が寄与し、売上高が増加した。
海外ベルト事業の売上高は346億8500万円で同29・5%増、セグメント利益は31億4500万円で同22・4%増となった。自動車用ベルトの売上高は、四輪車用については、ゼロコロナ政策の影響が残る中国では減少したが、東南アジアを中心に回復した。一方、二輪車・多用途四輪車用については、米国での補修市場の在庫調整等の影響を受け、その他の地域においては堅調に推移したが、前年同期比微減となった。自動車用ベルト全体では増加となった。一般産業用ベルトは、東南アジアや欧米にて、新規需要拡大、拡販活動に努めた結果、売上高が増加した。また、OA機器用ベルトについても半導体不足の解消により、顧客の生産が回復し、売上高が増加した。
建築資材事業の売上高は35億5700万円で同12・5%減、セグメント利益は1億3700万円で同4・5%減となった。建築部門は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、建築防水工事の遅れがあったものの、公共物件を中心に改修工事市場の回復により、売上高は増加した。一方、土木部門は完成工事物件の減少や規模の縮小が影響し、売上高は減少した。
23年3月期通期業績予想は、売上高は830億円で前期比10・9%増、営業利益は87億円で同13・9%増、経常利益は94億円で同9・9%増、当期純利益は68億円で同6・6%増を見込んでいる。
2023年02月09日