マテリアルは45%減益 旭化成の4~12月期

2023年02月09日

ゴムタイムス社

 旭化成の2023年3月期第3四半期決算は、売上高は2兆404億1700万円で前年同期比11・8%増、営業利益は1163億2200万円で同33・2%減、経常利益は1119億900万円で同39・2%減、四半期純利益は660億4300万円で同53・0%減となった。

 セグメント別では、マテリアルは売上高は1兆58億円で同12・9%増、営業利益は487億円で同44・8%減となった。為替の円安や、石化製品市況高騰等を受けた価格転嫁による販売価格の上昇に加え、デジタルソリューション事業が堅調に推移したものの、セパレータやエンジニアリング樹脂の販売数量減少や操業度低下、基盤マテリアル事業の交易条件悪化や在庫受払差の減益影響等により、減益となった。

 住宅は売上高は6506億円で同6・4%増、営業利益は524億円で同5・8%減となった。建築請負部門は大型化・高付加価値化により増益となったが、不動産部門で分譲マンション販売戸数が減少したことにより、減益となった。

 ヘルスケアは売上高は3741億円で同19・6%増、営業利益は373億円で同25・8%減となった。医薬・医療事業は、主力製品が堅調に推移したが、医療事業の販管費増やBionovaの新規連結に伴う減益影響により、利益は前年同期並みとなった。クリティカルケア事業は、前年同期の人工呼吸器特需の影響がなくなったことや買収影響等の一時要因に加え、部材調達難の影響等を受け、減益となった。

 2023年3月期の通期業績予想については、前回予想から下方修正し、売上高が2兆7370億円で同11・2%増、営業利益が1250億円で同38・3%減、経常利益が1180億円で同44・4%減、当期純利益が700億円で同56・8%減を見込んでいる。

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