産業用資材増収も9割減益 藤倉コンポジットの4~12月期

2023年02月14日

ゴムタイムス社

 藤倉コンポジットの23年3月期第3四半期連結決算は、売上高が314億100万円で前年同期比15・6%増、営業利益は37億1100万円で同7・2%増、経常利益は43億7300万円で同11・5%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は32億3100万円で同8・2%増となった。
 セグメントのうち、産業用資材の売上高は174億4800万円で同0・3%増、営業利益は6600万円で同94・9%減。工業用品部門は、半導体等の部品調達難や中国におけるゼロコロナ政策による混乱の影響で、主要顧客での減産が続き減収となり、稼働率の低下や原材料費、エネルギー費、物流費の継続的な高騰などの外部要因の影響、販売価格への転嫁の遅れもあり、営業損失となった。制御機器部門は、液晶市場の低迷により主要顧客での投資が先送りされ低調となったが、一方半導体市場の設備投資は引き続き好調を維持し、医療及び産業機械市場も堅調に推移したことで増収増益となった。
 引布加工品は、売上高が35億8000万円で同18・8%増、営業利益は9700万円で同1091・5%増となった。引布部門は、一般ゴム引布の建材用製品などにより好調を維持しているが、原材料費やエネルギー費などの上昇により、増収減益となった。印刷材料部門は、輸出の受注回復及び円安の影響により、増収増益となった。加工品部門は、円安の影響もあり舶用品の輸出が堅調に推移し、増収増益となった。
 スポーツ用品は、売上高が100億9600万円で同56・3%増、営業利益は39億2700万円で同57・1%増となった。ゴルフ用カーボンシャフト部門は主力モデルを中心に好調な販売が続き、さらにクラブメーカー向けOEM品への採用も増えた事により増収増益となった。アウトドア用品部門は、ハイキング・トレッキング市況の回復に対応すべく商材確保を進め、売上の伸長に繋げると共に、仕入価格高騰の転嫁を進め利益の確保を図ったが、増収減益となった。
 23年3月期通期連結業績予想は前回発表時の予想値から変更はなく、売上高は406億円で前期比9・2%増、営業利益は46億円で同10・6%増、経常利益は53億円で同10・9%増、当期純利益は43億円で同5・8%増を見込んでいる。

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