ユニチカの23年3月期第3四半期連結決算は、売上高が881億7300万円で同5・0%増 、営業利益は17億6900万円で同63・9%減、経常利益は24億1400万円で同46・6%減、親会社株主に帰属する当期純利益は11億100万円で同64・9%減となった。
セグメント別に見ると、高分子事業の売上高は388億300万円で同2・4%増、営業利益は33億7200万円で同39・3%減となった。
高分子事業セグメントは、これまで堅調であった需要が停滞し、原燃料価格高騰と円安の影響が重なり、価格改定に取り組んだものの大幅なコストアップにより苦戦を強いられた。
フィルム事業では、包装分野、工業分野ともに需要が一段落し、流通過程の在庫調整に伴い受注が減少した。その中でも、ハイバリアナイロンフィルム「エンブレムHG」、シリコーンフリー離型ポリエステルフィルム「ユニピール」などの高付加価値品の販売は引き続き伸長した。原燃料価格の高騰に伴い価格改定を実施したが、改定幅を超えるコスト上昇により収益が圧迫された。この結果、事業全体で増収減益となった。
樹脂事業では、各用途で中国でのロックダウンや感染拡大により工場稼働が減少したが、レジャー用途の販売好調と、価格改定の効果により売上高は増加した。一方で、原燃料価格高騰の影響が価格改定の効果を上回った。この結果、事業全体で増収減益となった。
機能資材事業セグメントの売上高は262億1000万円で同2・8%増、営業損失は5100万円(前年同四半期は6700万円の利益)となった。
23年3月期の連結業績予想は前回発表を下方修正し、売上高は1230億円で同7・2%増、営業利益が24億円で60・0%減、経常利益が18億円で同71・9%減、純利益は5億円で同77・5%減を見込んでいる。
2023年02月13日