櫻護謨の23年3月期第3四半期連結決算は、売上高が51億100万円で前年同期比6・5%増、営業損失が7700万円(前年同期は2億9600万円の損失)、経常損失が9500万円(3億800万円の損失)、四半期純利益が2100万円(2億200万円の損失)となった。
セグメントのうち、消防・防災事業の売上高は24億3600万円で同2・0%増、セグメント損失は1億300万円(同セグメント損失1億5800万円)となった。消防ホース・消火栓ホースともに原材料価格の高騰が考慮され販売単価は上昇しているが、消火栓ホースはコロナ禍の反動から点検交換需要増となった前年同期と比べ、販売数量が減少している。資機材では、コロナ禍の世界的な半導体不足から消防車両の供給遅れも顕在化しており、消防車両積載向け資機材は販売が減少しているが、その他の消防防災用品の販売は前年同期を上回っている。利益面は、例年売上高が下期に集中す ることから固定費を吸収できず、損失の計上となった。
航空・宇宙、工業用品事業の売上高は22億8700万円で同12・9%増、セグメント利益は1億5700万円(前年同期は2800万円のセグメント損失)となった。航空・宇宙部門は受注回復傾向にあり、当第3四半期までの販売は、エンジン部品及び配管類などの金属製品、シール材などのゴム製品ともに前年同期に比べ増加となった。工業用品部門では原油貯蔵施設等の点検改修が活発になっていることからタンクシール交換の販売は大幅に増加した。
通期予想は、直近に公表されている業績予想からの修正はなく、売上高が95億円で前期比7・1%増、営業利益が1億7000万円、経常利益が1億5000万円、当期純利益が9000万円を見込んでいる。