ブリヂストンは2月15日、下関、北九州の2つの国内タイヤ工場でPPA(Power Purchase Agreement)による太陽光発電を開始したと発表した。PPAによる大規模な太陽光発電はブリヂストンの国内工場では初の取り組みとなる。合計の発電能力は5・8MWで、同2工場のタイヤ生産に電力を供給するとともに、年間約2700トンのCO2排出量削減に貢献する。
同社は、再生可能エネルギー導入の推進を通じて、企業コミットメント「Bridgestone E8 Commitment」で掲げる「Energyカーボンニュートラルなモビリティ社会の実現を支えること」にコミットしていく。
同社は、サステナビリティを経営の中核に据え、ビジョン「2050年サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」の下、「断トツ商品」を「創って売る」「使う」「戻す」といった、バリューチェーン全体でカーボンニュートラル化、サーキュラーエコノミーの実現への取り組みと、ビジネスモデルを連動させる「サステナビリティビジネス構想」の実現に向けた取り組みを加速している。
カーボンニュートラル化の実現に向けては、「マイルストン2030」において、2030年までにブリヂストンが排出するCO2の総量(Scope1、2)を2011年対比50%削減することを目標の一つとして設定している。
また、「2030年 長期戦略アスピレーション(実現したい姿)」にて、生産拠点のグリーン&スマート工場化を推進し、グローバルでの再生可能エネルギー(電力)比率を2023年に50%以上、2030年までに100%達成へ挑戦することを2022年8月に発表した。
目標の実現に向けて欧州グループ会社(BSEMIA)の全拠点、日本の4工場(彦根、下関、鳥栖、北九州)、中国の2工場(天津、無錫)で外部から購入するすべての電力を再生可能エネルギー由来の電力へと切り替えるとともに、欧米・タイの工場では太陽光発電による電力供給を開始している。
今回、PPAによる太陽光発電を開始した下関および北九州工場では、太陽光発電に加え、2021年に工場で使用するすべての購入電力を再生可能エネルギーに切り替えている。
これらの取り組みは、カーボンニュートラル化の実現に大きく貢献するとともに、鉱山車両用タイヤ「Bridgestone MASTERCORE」などの「断トツ商品」を生産する重要なグローバル生産拠点としての位置付けをより強固にするものとなる。ブリヂストンは、今後もすべての拠点において購入電力の再生可能エネルギーへの切り替えを進めるとともに、太陽光発電の拡大、エネルギー効率向上施策を実行し、CO2排出量の削減を加速させていく。
2023年02月25日