ニチリンの22年12月期連結決算は、売上高が641億7200万円で前期比10・1%増、営業利益は76億7800万円で同12・2%増、経常利益は84億5200万円で同12・2%増、当期純利益は45億7800万円で同4・2%減となった。なお、同社は「収益認識に関する会計基準」等を同連結会計年度の期首から適用しており、22年12月期に係る各数値については、同該会計基準等を適用した後の数値となっている。
日本の売上高は324億8700万円(前連結会計年度は305億4500万円)、営業利益は27億800万円(同18億7300万円)となった。半導体等部品の供給不足により顧客の生産調整が継続したものの、国内顧客は昨年減産分の挽回生産が一部実施されたことや、円安に伴う外貨建て売上高増加の影響もあった。
北米の売上高は106億7300万円(同95億8700万円)、営業利益は3億2600万円(同3億4600万円)となった。北米市場は、半導体等部品の供給不足の影響や物流網の混乱により顧客の生産調整が継続し、現地通貨ベースでの売上高は7・1%減少したものの円安の影響があった。
中国の売上高は134億100万円(同119億9500万円)、営業利益は18億4000万円(同19億500万円)となった。ゼロコロナ政策によるロックダウンや厳しい行動制限により断続的な生産停止が続くなか、現地通貨ベースでの売上は2・4%減少したものの円安の影響を受けた。
アジアの売上高は199億5200万円(同170億2600万円)、営業利益は31億6900万円(同30億9200万円)。半導体等部品の供給不足により顧客の生産調整は続いているものの、二輪用ブレーキホースが堅調に推移したことに加えて、円安の影響もあった。
欧州の売上高は47億2000万円(同51億400万円)、営業損失は2億9000万円(前年度は営業損失1100万円)。昨年より複数の日系顧客が欧州工場を閉鎖したことに加え、半導体等部品の供給不足やウクライナ情勢による顧客の生産調整の影響を受け、現地通貨ベースでの売上は13・0%減少した。
23年12月期通期業績予想は売上高は680億円で前期比6・0%増、営業利益は82億円で同6・8%増、経常利益は84億円で同0・6%減、当期純利益は46億円で同0・5%増を見込んでいる。
2023年02月16日