売上高微増も営業利益6割減 大日精化工業の4~12月期

2023年02月16日

ゴムタイムス社

 大日精化工業の2023年3月期第3四半期決算は、売上高は928億600万円で前年同期比1・6%増、営業利益は24億8700万円で同60・8%減、経常利益は32億1600万円で同54・1%減、四半期純利益は24億3200万円で同54・0%減となった。
 カラー&ファンクショナル プロダクト事業では、情報電子業界向けの顔料及び顔料分散体の売上高は、オフィス事務機器用途は回復が続いたが、ディスプレイ用途は、液晶パネルの在庫調整及び巣ごもり需要の減少により低調となった。家電OA機器及び車両業界向けのコンパウンド・着色剤の売上高は、国内は半導体不足等による自動車生産低迷により低調となったが、海外は、中国華南地区・東南アジアなどが堅調に推移した。これらの結果、同セグメントの売上高は、512億2800万円で同2・7%減、営業利益は20億7800万円で同48・7%減となった。
 ポリマー&コーティング マテリアル事業では、ウレタン樹脂の売上高は、自動車生産低迷の影響により車両業界向けを始めとして全般的に低調に推移した。情報電子業界向けのコーティング剤は、ディスプレイ用途が、液晶パネルの在庫調整及び巣ごもり需要の減少により低調となった。これらの結果、同セグメントの売上高は、179億7300万円で同2・1%増、営業利益は14億6300万円で同45・3%減となった。
 グラフィック&プリンティング マテリアル事業では、包装業界向けのグラビアインキは、国内は飲料ラベル用途等が堅調に推移した。海外は、インドネシア子会社でロックダウンからの回復により増収となった。オフセットインキは、需要減少により低調に推移した。これらの結果、同セグメントの売上高は235億4800万円で同12・0%増、原材料価格高止まり及び新工場移転費用の計上により、10億7400万円の営業損失(前年同期は4億700万円の営業損失)となった。
 通期の連結業績予想は売上高が1210億円で同0・8%減、営業利益が24億円で同67・8%減、経常利益が31億円で同62・7%減、親会社株主に帰属する純利益が31億円で同49・7%減を見込んでいる。

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