主要上場ゴム関連企業の23年3月期第3四半期連結決算が出揃った(日東化工は非連結)。21社合計の売上高は2兆5580億900万円で前年同期比13・4%増となった。21社のうち増収企業は20社(前年同期は15社)で全体の95%にのぼり、2桁増収企業も11社(前年同期は10社)となった。
ほとんどのゴム企業が増収となったのは、ロシアのウクライナ侵攻に端を発したエネルギー価格や原材料価格の高騰を背景に、ゴム企業は製品価格の転嫁を進めたことや、為替の影響もあり海外売上高が伸長したことも要因とみられる。
増収企業で最も増収率が高かったのは住友理工で同22・9%増となった。防振ゴムや自動車用ホースなどを扱う自動車用品は前年同期に比べて主要顧客の生産台数が増加したことに加えて、円安の進行による為替換算の影響もあり増収となった。一般産業用品はプリンター向け機能部品や高圧ホースは減収となった。一方、インフラ分野における橋梁用ゴム支承の受注増加や円安の進行による為替換算の影響もあり、全体では増収となった。
次に増収率が高かったのは西川ゴム工業で同21・1%増。主要業界の自動車業界では国内・海外とも自動車生産台数は前年同期比で増加傾向に推移したことや、為替の影響なども加わり増収となった。
営業利益は1057億6400万円で同10・6%減となった。増収となったものの、原材料やエネルギー価格、輸送コストなどの増加もあり、21社中営業減益となったのは15社で全体の約67%となった。一方、営業増益企業は豊田合成、住友理工、三ツ星ベルト、バルカー、藤倉コンポジット、ナンシンの
2023年02月27日